今週のメッセージ201/12/23)

『ヨハネ福音書』が伝えるクリスマス

 

「ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。」(ヨハネ福音書114、新改訳)

 

イギリスの作家にサマーセット・モーム(18741965)の作品に『人間の絆』があります。その中に『東方の王様の話』が出て来ます。王様は人間の歴史が知りたいと思い、賢者に命じ資料を持って来させます。すると賢者は500巻の書を持って来ました。しかし国事に忙しかった王は、賢者に要約を命じました。すると20年後、賢者は50巻に要約して持って来ました。しかし老齢になっていた王は、読むのに大変と更に要約を命じました。20年後、彼自身も白髪になった賢者はわずか1巻に要約して持参したのです。しかしその時、王は死の床に横たわっており、最早僅か1巻も読む力は持っていなかったのです。そこで賢者は人間の歴史を僅か1行にして王に申し上げたのです。それは、『人は、生まれ、苦しみ、そして死ぬ』でした。

ところで、聖書について主イエス・キリストの言葉を借りて簡潔に言い表すとするならば、「聖書はわたしについて証しをするものだ」(ヨハネ539となるでしょう。

 さらに前述の賢者に倣って聖書のメッセージを1行で言い表すとするならば、「主は来ます。主は来ました。主はまた来ます」と言うことが出来るでしょう。

本日は、「主は来ました」に該当するクリスマスです。そこで、『ヨハネ福音書』がクリスマスを伝えることばを挙げたのが冒頭の聖句です。