今週のメッセージ201/03/03)

立派な信仰とは

 

「そこで、イエスはお答えになった。『婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。』そのとき、娘の病気はいやされた。」(新約聖書・マタイによる福音書15:28)

『マタイによる福音書』の15章21〜28節に“カナンの女”の小見出しが付いた記事が出ています。

登場する女は、「カナンの」からわかるようにイスラエル人ではなくカナン人、即ち異邦人です。当時、福音を伝える順序は、まずイスラエル人に、次いで異邦人に、でした。

ところが記事の中では、悪霊にひどく苦しめられている娘を持つ女(カナンの女)が主イエスに、娘から悪霊を追い出して欲しいと懇願したのです。

最初、主イエスはこの女の願いに取り合おうとされませんでした。その理由は、先に記したように、まずイスラエル人に、という故でした。

しかし、それにもめげず、女は懸命に求め続けたのです。その間、主イエスと女の遣り取りがあるのですが、紙面の都合上割愛いたします。が、最後には主イエスはこのカナンの女の求めに応じ、その娘を癒されたのです。冒頭の聖句は、それを告げているものです。その中に、「婦人よ、あなたの信仰は立派だ」が出ているわけです。

そこで、その女の信仰が主イエスによって「立派だ」と評価されている理由を考えてみます。そして次のようなことが考えられるのでしょう。先ずは主イエスの恵みの豊かさを信じることです。そしてそれを懸命に求めることです。主イエスは、“山上の説教”(マタイ5〜7章)の中でも、「求めなさい。そうすれば、与えられる」(7:7)といわれています。