今週のメッセージ201/03/17)

口止めされた主イエス

 

「イエスは人々に、だれにもこのことを話してはいけない、と口止めをされた。」(新約聖書・マルコによる福音書7:36a)

 

冒頭の聖句は、主イエスが「耳が聞こえず舌の回らない人をいやす」(同32節)という小見出しがついた記事(同73137)の中の一節です。

ある時、人々により「耳が聞こえず舌の回らない人」(同32節)が主イエスのところに連れて来られたのです。すると主イエスは、「エッファタ」(「開け」の意)と言われたのです。すると、「たちまち耳が開き、舌のもつれが解け、はっきり話すことができるようになった」(35節)のです。その折、主イエスは居合わせた人々に、冒頭にある如く、「だれにもこのことを話してはいけない」と口止めをされたのです。主イエスは、同様の口止めを144543でも行われています。

何故主イエスは、人々にいやしの出来事を他言することを禁じられたのでしょうか。今も昔も、こうした奇跡の出来事は、むしろ広められることを志向するのが常でした。しかし、主イエスは、むしろそれを止められたのです。

確かに主イエスは、ご自身が神の御子、救い主であることの証として奇跡の業を用いられたことは確かです。しかし、そのこと自体を主イエスは目的とはされていませんでした。そうではなく、ご自身の十字架の贖罪死と三日目の復活を通して世の人々がイエスを神の御子、救い主であられることを信じ、罪の赦し、からだのよみがえり・永遠(とこしえ)の命の救いを得ることだったのです。そしてこの救いは今も継続し、信じる者を救われるのです!