今週のメッセージ201/03/24)

「無いものにではなく有るものに」

 

「イエスが『パンは幾つあるか』とお尋ねになると、弟子たちは、『七つあります』と言った。そこで、イエスは地面に座るように群衆に命じ、七つのパンを取り、感謝の祈りを唱えてこれを裂き、人々に配るようにと弟子たちにお渡しになった。弟子たちは群衆に配った。・・・人々は食べて満腹したが、残ったパンの屑を集めると、七籠になった。」(新約聖書・マルコによる福音書8:5,6,8)

 冒頭の聖句は、新共同訳の聖書の『マルコによる福音書8:1〜10』の中にでているものですが、その記事の前には“四千人に食べ物を与える”と言う小見出しが付いています。即ち、主イエスがわずか七つのパンで四千人もいた大群衆を満腹させたのです。

彼らはもう三日も主イエスの後を付いて回っていました。その間、何も食べていなかったわけです。案じた主イエスは弟子たちに問いました。『パンは幾つあるか』。弟子たちは『七つ有ります』と答えました。主イエスは、彼らを地面に座らせ、その七つのパンを取り、感謝の祈りを献げると、パンを裂き、弟子たちに配らせたのです。するとどうでしょう。四千人の大群衆はそれを食べて満腹し、零れ落ちたパン屑を集めると七つの籠にいっぱいになったというのです。

神の御子イエスのなさったことだから・・・と言ってしまえばそれまでですが、主は、“七つぽっきりではどうにもならないな、”とは言われなかったのです。無いもの、即ち、足りなさに目を向けないで、有るものに目を注がれたのです。そして祈り、裂いて配られたのです。

ここにわたしたちは、信仰を以って、無いものにではなく、有るものに目を注いで行動していく大切さを教えられるのです。