今週のメッセージ201/05/05)

聖書の聖書に関する証は矛盾?

恥ずかしながら、信徒時代、そして神学生になってからも、聖書が神のことばであることを裏付けるのに、聖書のことばを用いるのは矛盾しているではないかと思っていました。

しかし、浅はかでした。もし、別のものがあったとしたら、そのものは聖書に優越することになります。聖書は神のことばですから、聖書に優越するものが他にあるのはおかしいのです。神のことば(聖書)に優越するものはないのですから。

新約聖書中にある『ルカ福音書』の著者ルカは、その書き出しにおいて次のように記しています。

 「敬愛するテオフィロさま、わたしもすべての事を初めから詳しく調べていますので、順序正しく書いてあなたに献呈するのがよいと思いました。お受けになった教えが確実なものであることを、よく分かっていただきたいのであります。」(1:3,4)

イエス・キリストの誕生から十字架、復活に関する記述が真実であることを予め保証している序文のことばです。

他方、『ヨハネ福音書』の著者ヨハネはその締め括りにおいて記します。

  「これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである。」(20:31)

そのイエス・キリストを信じることは命に与る救いであるというわけです。

聖書の聖書に関する保証は決して矛盾ではありません。神のことばである聖書以上の確かな保証は他にないのですから。