今週のメッセージ201/06/30)

だれがいちばん偉いか

 

「イエスが座り、十二人を呼び寄せて言われた。『いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、すべての人に仕える者になりなさい。』」(新約聖書・マルコ福音書9:35)

 

あるとき、主イエスは弟子たちに、「あなたがたはわたしを何者だと言うのか」と尋ねられたことがあった。すると筆頭弟子のペトロが、「あなたは、メシアです」(8:29)と答えました。「メシア」とは“救い主”という意味です。

それを契機として主イエスは、来るべきご自身の十字架の死と復活について語り始められたのです。メシア(救い主)と十字架の死および復活は密接不可分の関わりがあったからです。すると、その時はまだその二つの関わりを理解できなかったペトロは、イエスを脇へお連れして諌めたというエピソードが福音書に記されています。

ところで、冒頭の聖句は、主イエスがご自身の十字架の死と復活について再び予告された際に語られたお言葉です。

主イエスの十字架の死と三日目の復活は、わたしたちを罪ゆえの永遠の滅びの死から贖い出すための贖罪死でした。そしてその向こうには、主イエスの三日目の復活があったのです。一見、その結果に死と敗北しかないように見えながら、その実、三日目の復活という勝利があったわけです。天地万物を創造され、かつ歴史を真に支配されている神の御心に添う生き方は、その向こうに勝利と永遠の命が約束されているのです。

とかくこの世的に“いちばん”“支配者”を志向しがちですが、すべての人の後になり、仕える生にこそ、神の豊かな祝福があるのです!