今週のメッセージ201/08/04)

永遠の命を得るために

 

「イエスが旅に出ようとされると、ある人が走り寄って、ひざまずいて尋ねた。『善い先生、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか。』」(新約聖書・マルコ10:17)


主イエスの御在世当時、人々にとって最大の関心事は“永遠の命”を得ることであった。冒頭の聖句は、ある人が主イエスに対して、“永遠の命”を得るためには何をすればよいかと尋ねたことが記されている。

すると主イエスは、“モーセの十戒”と呼ばれる戒めの後半部分(『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証するな、奪い取るな、父母を敬え』)を挙げて答えられたのです。後半部分は、前半が対神に関する戒めであるのに対し、対人に関する戒めです。

するとその人は、「そういうことはみな、子供の時から守ってきました」(同20節)と答えたのです。それに対し主イエスは、「行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい」(同21節)と言われたのです。するとその人は、「気を落とし、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである」(22節)と記され、この記事は締めくくられています。

この人にとって、財産を得ることの方が、主イエスに従うことよりも大事だったのです。皆が皆、財産を売り払い、それで得たものを貧しい人々に施さなければ永遠の命の恵みを得られないというわけではありません。要は、永遠の命の与え主である主イエス・キリストを信じ、従うことなのです。

「御子を信じる者は永遠の命をもつ。」(ヨハネ福音書3:36、協会訳)