今週のメッセージ201/11/10)

思い違いをしている!

 

「イエスは言われた。『あなたたちは聖書も神の力も知らないから、そんな思い違いをしているのではないか。』」(新約聖書・マルコ12:24)

主イエスによって「思い違い」を指摘されているのはサドカイ派と呼ばれるグループです。彼らは“復活”を否定していました。ある時、彼らは復活の問題をめぐって主イエスに論争を挑んだのです。

ある人が妻を残して死んだ。彼らには子どもがなかった。モーセの律法では、その場合、弟が兄に代わって兄嫁と結婚し子どもをもうけなければならないとある。しかし兄嫁と結婚したその弟も子どもが生まれないまま亡くなってしまった。そこでさらにその弟が兄嫁と結婚したのだが、その弟も子どもがないまま死んでしまい、そのようにして、なんと7人の兄弟と結婚したのだが、いずれも子どもが生まれないまま死んでしまった。さて復活した場合、誰が彼女の夫になるのか、と彼らは復活のナンセンスなことを指摘した積りで勝ち誇ったようにイエスに詰め寄ったのです。

すると主イエスは、「あなたたちは聖書も神の力も知らないから、そんな思い違いをしているのではないか。死者の中から復活するときには、めとることも嫁ぐこともなく、天使のようになるのだ」と答えられ、さらに彼らが信じていた“モーセ五書”の中のことば――『わたしはアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である』(過去形でなく現在形であることに注意)を引用し、「神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ。あなたたちは大変な思い違いをしている」としてサドカイ派を退けられたのです。アブラハムは紀元前およそ2千年頃実在の人物でした。その彼らについて過去形でなく現在形で主イエスは語られることにより、復活の事実の裏づけとされたわけです。