今週のメッセージ201/11/17)

アブラハムの子ダビデの子

 

「アブラハムの子ダビデの子、イエス・キリストの系図。」

(新約聖書・マタイ1:1)

10/27と11/03の二回にわたり記しましたものの終りの方で、新約聖書の『マタイ福音書』から読み始めることをお勧めしました。そこで、冒頭に挙げましたマタイ福音書の1章1節について記してみましょう。

さて、意気込んで読み始めたものの、ダビデ、ソロモン以外は馴染みのないカタカナ書きの名前がずらずら続くので閉口される向きもあるかも知れません。しかし、後に旧約聖書も読まれると、この系図は旧約から新約への橋渡しの役目を担っていることがわかります。

冒頭に出ている「アブラハム」と「ダビデ」は、イエス・キリストに関わる神からの非常に重要な契約を受け取った人物で、それらの契約は“アブラハム契約”“ダビデ契約”と名づけて呼ばれるほどです。

アブラハム契約とは、「わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名を高める/祝福の源となるように。・・・地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る」(創世記12:2,3)というものです。紀元前2千年頃、神がアブラハムに語られたものですが、まさに祝福の源としてその子孫からイエス・キリストがお生まれになったのです。

ダビデ契約は、「あなたが生涯を終え、先祖と共に眠るとき、あなたの身から出る子孫に跡を継がせ、その王国を揺るぎないものとする。この者がわたしの名のために家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえに堅く据える。」(サムエル記下7:12,13)というものです。紀元前千年頃ダビデに語られたことばですが、その如く約千年後、その子孫から救い主イエス・キリストが来られたのです。