今週のメッセージ(2020/01/05)

わたしたちの戦い

 

一般的に「戦い」と聞くと、戦争、戦闘、競争、試合、勝負等を連想します。しかし、それらとは全く異なる異次元の戦いがあります。新約聖書の『エフェソの信徒への手紙』において、神に著者として用いられた使徒パウロは、その辺りのことを、「わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするもの」(6:12)と記しています。

さらに、その戦いにおいて勝利する為に、「神の武具を身に着けなさい」(同13節)と勧めています。

当時パウロはローマの獄中にいました。A..61,2年頃のことです。その頃のローマ軍兵士の武装は、盾、剣、槍、胸当て、脛当て、兜(かぶと)の六種であったといわれています。パウロは日夜監視するローマ兵を目の当たりにしながら、ひとつの比喩を思いつき、手紙の宛先に向かって記したのが以下の文章です。

「最後に言う。主に依り頼み、その偉大な力によって強くなりなさい。悪魔の策略に対抗して立つことができるように、神の武具を身に着けなさい。わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。だから、邪悪な日によく抵抗し、すべてを成し遂げて、しっかりと立つことができるように、神の武具を身に着けなさい」(エフェソ6:10〜13)

では、ローマの兵士の武装を下敷きとした「神の武具」とは、一体どのようなものなのでしょうか。それらは、異次元の戦いにおいて、実に無くてはならないものでした。

そこで次回に、「神の武具」について具体的に記述しようと思います。