今週のメッセージ2020/01/19)

神を知る前に知られている

 

人間が衛星を飛ばし始めた初期の頃の話しだそうですが、ある国の首相が、「天にはパラダイスもなければ、神も存在しなかった」と演説したそうです。

そもそも神の存在は、人間が証明できるような存在ではありません。もしそれが可能ならば、人間は神を自分の理性の支配下に置くことが出来ることになります。そうではなく、人間が神の支配下に置かれているのです。人間が神を知る前に、神に知られているのです。

新約聖書の『ガラテヤの信徒への手紙』の4章に、「ところで、あなたがたはかつて、神を知らずに、もともと神でない神々に奴隷として仕えていました。しかし、今は神を知っている、いや、むしろ神から知られているのに・・・」(8、9a節)とあります。即ち、神を知る前に、神に知られているのです。

同じく新約聖書の中の『ヨハネによる福音書』の1章18節に、「いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである」とあります。「独り子である神」とはイエス・キリストのことです。神が、その独り子を世に遣わし、わたしたちにご自身をお示し下さったのです。さらに前述の『ヨハネによる福音書』の5章39節には、「あなたたちは聖書の中に永遠の命があると考えて、聖書を研究している。聖書はわたしについて証しをするものだ」と記されています。

地上におられた頃のイエスに、わたしたちは弟子たちのようにお会いすることはできません。しかし、聖書がわたしたちにイエス・キリストを証ししてくれているわけです。