今週のメッセージ2020/12/13)

「マリアの賛歌」ルカ1:46−56

 

 マリアは天使ガブリエルから自らの受胎と親類エリサベトも身ごもっていることを知らされた時、すぐにナザレからエリサベトの住んでいるユダの山里に向かいました。
 そんなマリアがエリサベトとの会話中で主をあがめ、賛美したのが今日の御言葉です。
 マリアは天使から告げられた言葉と親類のエリサベトとの交わりを重ねる中で、自分自身に神様が生きて働いておられることを強く実感し、ほめたたえずにいられなかったのでしょう。
 なぜなら48「身分の低いこの主のはしためにも目を留めてくださったからです」と歌っています。
 マリアにとって、エリサベトやザカリアは親類とは言え、この老夫婦は由緒正しいエリート中のエリートです。一方のマリアはナザレの町に暮らす若い娘でしかありません。
 その両親については何ら特筆すべきものがなく、ただいいなずけのヨセフがダビデの家系であるというだけでした。
 けれども神はその全能の力をキリストに働かせてキリストを死者の中から復活させられたように、聖霊が力強く働いて、救い主は乙女マリアのうちに宿ってくださいました。
 こうして救い主を宿すことになった幸いをマリアは歌わずにいられなかったのです。
 力ある方が私のような小さく弱い者に対して偉大なことを成し遂げてくださる。主の憐れみは深く力強く、高ぶる者をしりぞけ、弱く貧しく、痛みと悲しみの中にある人々を慰めてくださる、との喜びの歌にマリアは満ちあふれたのでした。