今週のメッセージ2021/2/7)

「ひどい話の中身」 新約聖書・ヨハネ6:60−71

 

 イエス・キリストの御言葉を聞いた多くの弟子たちは「実にヒドイ話だ」とつぶやきだしました。つぶやいたのは律法学者やファリサイ派ではなく弟子たちです。

 その弟子たちがつまずいたのは、キリストが神と共におられるお方であるばかりか、イエスが神であるという点でした。つまりイエス・キリストが単なる預言者や偉大な宗教家の一人ではなく、神であるということがつまずきだったのです。ここで主は唐突に聖霊について語り始められました。イエス・キリストはご自身が神であることを示しただけでなく、御霊こそが命を与えるのだと三位一体の真理を語り出されたのです。

 ヨハネ5:21でキリストは永遠の命に関する御父と御子の働きを述べておられます。その上で6:63の発言によって永遠の命は、父と子と聖霊が与えてくださるものであることが明らかにされたのです。

 こうして主は三位一体という神学用語を使うことなく、ご自身を含めた御父と聖霊が三位一体の神であるという聖書の奥義を明らかにされました。弟子たちがひどい話だと驚き、あきれてキリストから決別するきっかけとなった御言葉が聖霊の恵みに満ちた働きによって私たちを三位一体のさらに深い信仰の奥義へと導き、神の栄光を拝し、永遠に神を喜ぶ者とならせてくださいますように。