今週のメッセージ(2021/5/2)

「略奪不可能宣言」 ヨハネ10:22-42

 

  今日の御言葉には、主ご自身がメシアであること、御父の業を行い、信じる者に永遠の命を与えるばかりか、ご自身を父と一つであると宣言されたことで、ユダヤ人たちから命を奪われかねない状況になった出来事が記されています。

 著者のヨハネが記している神殿奉献記念祭は今も12月中旬に行われています。その祭には次のような背景がありました。紀元前2世紀頃のイスラエルはシリアに支配されていましたが、その国王アンティオコス・エピファネスはエルサレム神殿にゼウスというギリシア神話の偶像を安置し、ユダヤ人が律法を守ることも、割礼を受けることも禁じたのです。

 けれどもマカベアという祭司が蜂起し、汚された神殿を奪還しました。そのことを記念する祭が行われていた頃、主イエスはユダヤ人に囲まれ、問い詰められたのです。何を語っても信じようとしない人々に対して、主は「わたしは彼らに永遠の命を与える。彼らは決して滅びず、だれも彼らをわたしの手から奪うことはできない」(10:28)と宣言されたのです。