今週のメッセージ(2021/5/16)

「泣きの涙」 ヨハネ11:17−37

 

 イエスがラザロの危篤を知らされてからベタニアへ行くまでに何日かかったのでしょうか。詳しいことは分かりませんが、ラザロが埋葬されて4日が過ぎていたと記されています。聖書には死者を弔い喪に服す期間については様々な記述があります。ヨセフのようにエジプトで要職についていた人物の肉親の場合は70日でした(創世記50:3)。

 マルタとマリアのもとには多くの弔問客が訪ねてきており、その対応に追われ、忙しくしていたことでしょう。そこでは誰もが涙を流し、泣いてその悲しみを表していたのです。 イエスが来られたことを聞いて出迎えた二人は、「主よ、もしここにいてくださいましたら、わたしの兄弟は死ななかったでしょうに」と異口同音にその思いを語っています。

  マルタに対し、主はラザロの復活を約束し、死んでも生きると宣言されました。この後、主を出迎えたマリアが泣き、一緒に来た人々も泣いているのをご覧になった主も涙を流されています。主が流された涙の意味を安易に断定することはできません。けれども主は、愛する者のために涙を流してくださるお方であり、私たちも主に愛されているのです。