今週のメッセージ(2021/6/20)

「光への招き」ヨハネ12:27−36

 

 わたしたちの主はなぜ心を騒がされたのでしょうか。 今から1600年ほど前にアウグスティヌスが語ったヨハネによる福音書の講解説教の記録が残されています。彼は12:27-36を一つの段落として語り、次のように説いています。

 「主ほどの強さでも重いと感じるものを、どうして私が耐えられるでしょうか。ああ、仲保者であり、私たちを越えた神であり、私たちのために人となられた主よ。私にはあなたの憐れみが分かります。これほど偉大なあなたが、あなたの愛の意志で心を騒がせておられる。それによりあなたは、あなたの体の中にいる自分の弱さの必然性によって心を騒がせている多くの者たちが絶望して滅びることのないように慰めておられる」と。

 私たちの罪を背負い、十字架の死によって私たちの罪を贖われたキリストは、私たちの不安や恐れ、心を騒がせずにはいられない罪と死の現実を受け止めてくださるお方です。 世を照らすまことの光であり、人間となられた神である主イエスは、何事にも動じることなく常に超然としているようなお方ではありません。罪と闇がもたらす死の苦しみをご存じなのです。その主が命の光へとあなたを招いておられます。