今週のメッセージ(2021/8/1)

「約束の聖霊」 ヨハネ14:15-31

 

  マタイ、マルコ、ルカ福音書に記されている主イエスが捕えられる直前に語られた教えは、世の終わりという終末論に関するものでした。けれどもヨハネ福音書には主が捧げられた長い祈りと聖霊に関する教えが記されています。ところで、旧約聖書には聖霊のご性質や働きについて詳しい説明はありません。神の霊(創世記1:2)であり、御子の霊(ガラテヤ4:6)であり、真理の霊である聖霊に関する啓示の多くはイエス・キリストご自身の御言葉を拠り所としています。

 特に今日の聖書箇所では主イエスが、信じる者は御父と御子の深い愛の輪のうちに存在するとの明言に先立って、聖霊が信者に内住すると言われています。

 このような三位一体の神の恵みについて、古代キリスト教会最大の神学者アウグスティヌスは次のように説明しています。「愛する人と愛されるもの、そして愛である。したがって愛とは愛する人と愛されるものという二つを一つにし、あるいは一つにしようとする或る生命でないなら、なんであろうか。」『三位一体論』アウグスティヌス著 東京大学出版会 p248