今週のメッセージ(2021/10/3)

「威風堂々たる大牧者」 ヨハネ18:1-14

 

  祈りを終えた主イエスは、弟子たちを連れてキドロンの谷向こうにある園へ行かれました。為政者たちは今までに何度もイエスを捕えようと試みてきましたが(ヨハネ7:30,8:20,10:39,11:57他)、ここで主はついに捕らえられることになります。その手引きをしたのが、主イエスご自身がお選びになられた使徒の一人、イスカリオテのユダでした。ユダは使徒でしたから、イエスとたびたび集まっていた場所を熟知していた訳です。ユダは寝食ばかりでなく苦楽を共にし、何よりも主イエスの御言葉を間近に聴き、数々の御業を目の当たりにしていました。そればかりでなく、使徒として遣わされた地で福音を語り、主から与えられた権威を用いて人々の病気を癒し、悪霊を追い出す恵みと力強い経験を積み重ねてきた人物です。

 しかしユダはわずかな金銭のために主を裏切り、祭司長たちの下役ばかりでなく一隊の兵士を連れてイエスを捕えるために先導役を買って出たのでした。けれども主は羊のために命を捨てる良い羊飼い(ヨハネ10:11-15)として彼らの前に進み出て行かれました。この時、主イエスはご自身が「わたしはある」とモーセに宣言された主なる神(出3:14)と同様に御自らをお示しになることで御父と一つであることを示されました。その姿は、兵士たちが後ずさりして、倒れるより他にないほどのものだったのです。