今週のメッセージ(2021/11/21)

 「イエスがマリアと言われると」ヨハネ20:11-18

 

 ヨハネ福音書の20 章1〜23 節まではイエス・キリストが復活された日曜日の早朝から夜までの出来事が記されています。墓石が取りのけられているのを見たマグダラのマリアは弟子たちに異変を知らせた後、再び墓前に戻り泣いていました。主イエスが死なれただけでなく、その亡骸さえも失われてしまった悲しみに、もはや泣くより他になかったのです。けれども、改めて墓の中を覗くと彼女は二人の天使を見ました。不思議なことに、天使に関する言及は12-13 節だけになっており、その後は復活の主とマリアの会話だけが記されています。

 主は悲しみの涙に暮れているマリアの背後から優しく近づき、御声をかけられました。かつて、あの山上の垂訓において「悲しむ人々は、幸いである、その人たちは慰められる」(マタイ5:4)と語られた主がマリアにお姿を現され、この世では決して与えることのできない深い慰めと共に、仲間の弟子たちへの伝言を託されたのです。しかし、当初のマリアは主イエスを墓地の管理をする園丁だと思い込んでいました。

 けれども自分が主イエスの亡骸を引き取ります、という強い覚悟と決意を言い表した時、主はマリアの名を呼ばれました。すると聖霊が豊かに働かれ、彼女は復活の主を仰ぎ見ることができたのです。