今週のメッセージ(2022/4/3)

「天使のような人」使徒 6:8-15

 

 ステファノは恵みと力に満ちていました。主の恵みは弱さの中でこそ十分に発揮されるものだと使徒パウロは記しています(IIコリント 12:9)。ステファノもパウロと同じように大いに喜んで自分の弱さを誇り、主だけを誇りとして歩んでいたのでしょう。それゆえに彼はめざましい奇跡を行うために神に用いられたのでした。私たちの主は、使徒たちだけでなく、信徒であった人物をも豊かに用いてくださるお方です。その主は今も変わることなく、人々を苦しみから助け出す偉大な奇跡を行い続けてくださるお方なのです。

 6 章前半に記されているように、ステファノはギリシア語を話すユダヤ人、つまりヘレニストでした。だからでしょう。彼と同じようにギリシア語を話すユダヤ人としてアフリカやエジプト、アジア州からやって来た熱心なヘレニストとしてのユダヤ教徒である人々から論戦を持ち掛けられました。

 けれども知恵と聖霊によって語るステファノに対して、彼らの主張はまったく歯が立たなかったのです。そのため彼らは嘘偽りをもって議会を扇動し、ついに彼を捕えさせることに成功しました。

 5 章 17 節以下で使徒たち全員を捕えて福音を禁じた議会は使徒ではないステファノまでもが脅威となりつつあるという誹謗中傷を取り上げざるを得なくなりました。けれども彼らの目にステファノはさながら天使のように映ったのでした。