今週のメッセージ(2022/4/10)

「ステファノによる糾弾から迫害へ」使徒7章−8:3

 

  7章に記されたステファノの言葉は、使徒言行録に記された個人の発言としては最も長いものです。聖書になじみの薄い日本人にとってはあまりピンとこない話が長々と続いているように感じるかもしれません。けれども彼の話はイスラエルの歴史、つまり旧約聖書の主要な人々の歩みをコンパクトにまとめたものですから、そのあらすじを掴むという意味では非常にすぐれた旧約聖書の案内役を果たしてくれています。

 @アブラハム 使徒 7:2-8【創世記 12 章以降】

 Aイサク 使徒 7:9【創世記 21 章以降】

 Bヤコブ 使徒 7:8-9【創世記 25 章以降】

 Cヨセフ 使徒 7:9-16【創世記 30 章以降】

 Dモーセ 使徒 7:17-43【出エジプト記 1 章以降】

 Eダビデ 使徒 7:45-47【サムエル上 16 章以降】

 Fソロモン使徒 7:47【サム下 12 章以降、列王上 6:1】

 ステファノが語ったイスラエルの歩みは、ユダヤ人であれば誰もが知っているものでした。けれども、そこで彼が強調したことは主の民イスラエルが神の導きと御心に反し、聖霊に逆らい続けるものであったということでした。折々に神が遣わされた預言者たちを殺したように、今の最高法院も主イエスを十字架に付けることで同じ罪を繰り返していると糾弾したのです。彼の糾弾を機にエルサレムでの激しい迫害が始まったのです。