今週のメッセージ(2022/5/22)

「仲間に助けられるサウロ」使徒9:23-30

 

  23 節にある「かなりの日数」とはどれほどの期間なのでしょうか?ガラテヤ 1:18 の記述から3年程ではないかと考えることができます。ダマスコへの途上で復活のキリストに出会ったサウロ【後の使徒パウロ】は、アナニアの祈りと導きを通してイエス・キリストを信じ、洗礼を受けるとダマスコの会堂で主イエスを力強く宣べ伝えるようになりました。けれども、それから約3年の間に彼はアラビアで過ごし、再びダマスコへ戻ったのでした。サウロがアラビアのどの辺に滞在したのか、詳しいことは何も分かりません。そもそもアラビア半島は約 260 万平方 km もある世界最大の半島です。けれども紀元前 1 世紀にはダマスコの北東にあるパルミラがアラブの中心地として発展し、貿易よってペトラ以上に栄えていましたから、半島の中部や南部のような遠方ではなかったことでしょう。ダマスコに戻ったサウロはユダヤ人たちから命を狙われ、逃れた先のエルサレムでも暗殺される危険が迫ってきました。このような危険の中で、サウロは仲間たちの尽力によって助けられたのです。また、かつてはクリスチャンたちを逮捕するだけでは飽き足らず殺害しようと意気込んでいたサウロのことをエルサレムにいた使徒たちの誰もが疑い、警戒しました。その時にも、神はサウロのためにバルナバを用い、使徒団とサウロの間を取り持ってくださいました。

 神様はご自身に従う人々のために、折に適った助け手を備えてくださるお方です。その神様の恵みによって助けられる人ばかりでなく、助けの手を差し伸べた人々のことも主は豊かに祝福してくださいます。なぜなら主こそ、真の助け主だからです。「わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。」ヨハネ 14:16【新改訳】