今週のメッセージ(2022/6/26)

「ヤコブ、ペトロ、ヘロデ」使徒 12:1-23

 

 クリスチャンに対する迫害は収まることなく、ついに使徒のヤコブが剣に倒れました。それはヘロデ王という時の権力者の意向によるもので、続いてペトロも再び逮捕されることになったのです。このヘロデとは、あのクリスマスにおいて幼子イエスの命を狙ったヘロデ大王の孫、ヘロデアグリッパ一世であることが考古学的にも確かめられています。彼はペトロを捕え、過越祭の後で処刑するつもりでした。

 けれども神は天使を遣わし、囚われていたペトロを救い出されます。その時の状況について著者のルカが詳しく記していることから考えると、その救出劇の一部始終を多くの人々がペトロから直接話を聞いたのでしょう。天使の行動や発言が詳細に述べられると共に、その時にペトロが抱いていた思い、さらには仲間の家での再会におけるユーモラスな出来事も記されています。

 神様の御業は、あの女中のように、時に「門を開けもしないで家に駆け」む程に大きな喜びをもたらすものなのです。

 けれどもその御業の背後には、ペトロのために熱心に祈る教会の仲間たちがいたのです。ヨハネの母マリアの家に大勢の人が集まり、夜遅くまで祈っていました。

 このように信仰による祈りには力があります。ですから熱心に祈りましょう。愛する家族のために、救いのために熱心に祈り続けるならば、時には人知をはるかに超えた御業がなされます。熱い祈りによって人生に大きな御業と祝福が注がれることを実際に体験する人は幸いです。