今週のメッセージ(2022/7/31)

「会議の結果」使徒15:22−35

 

 新しく生まれた異邦人のクリスチャンたちに対し「割礼を受け、律法を守らなければ救われないのか?」という救いに関する重要な問題が発生しました。これを解決するためにエルサレムにいた使徒団、長老たちによる会議が開かれ、ペトロとヤコブの発言が重要な役割を果たしたことが 15 章前半に記されています。

 それを受け、使徒団と長老たちはユダとシラスを派遣してアンティオキアだけでなく、シリア、キリキアという広い地域に広がりつつある異邦人たちの教会に会議で決定されたことを手紙で伝え、また口頭で説明することにしました。その手紙の冒頭には、使徒や長老たちは異邦人教会の信徒たちを自分たちと同じキリストに結ばれた兄弟同士であると明言することから始まっています。さらに問題発生の経緯について触れ、解決策としてパウロ、バルナバの他にユダとシラスを派遣したことを序文で述べています。続く本論は極めて簡潔なものでした。偶像への供物、血、絞め殺したもの、みだらな行いを避けるように、というものです。

 しかし、この決定は単に使徒団や長老という人間たちによるものではなく、むしろ聖霊によるものであることが明確に強調されています。ユダヤ人以外のすべての外国人たちがイエス・キリストを信じる信仰により、恵みによって救われるという福音の根幹が守られています。それゆえに律法の規定に縛られたり、ユダヤ化される必要がないことが明確になりました。日本人である私たちも、律法やユダヤ化される必要はなく、欧米化する必要もありません。ただイエス・キリストを信じる信仰によって救われるからです。