今週のメッセージ(2022/9/4)

「メシアはイエスである」使徒17:1−9

 

 パウロとシラスはフィリピの町を去り、同じマケドニア州の首都テサロニケにおいて伝道を続けました。パウロはこれまでの伝道旅行と同じように、ユダヤ人たちが集まる【会堂や祈りの場所】へと出向き、旧約聖書を引用しながら、イエスこそメシアであると証言したのです。

 メシアとはヘブライ語で「油注がれた者=救い主」を意味します。そのメシアをギリシア語に翻訳したものが【キリスト】です。つまり、イエス・キリストとは日本語でいう名前と苗字ではなく【救い主であるイエス】という意味になります。

 また、イエスとはヨシュアというユダヤ名をギリシア語表記にしたものです。ヨシュアと言えば出エジプト記 17:9 に登場するモーセの弟子として仕えた人物が有名ですし、さらに彼の名前を冠したヨシュア記が旧約聖書の 6 番目に加えられています。ヨシュアとは「主は救い」という意味です。

 メシアという言葉は私たちが用いている新共同訳聖書では、新約にしか出て来ませんが、旧約では「油注がれた」と訳されて20回ほど登場します。これは神の特別な働きのために選ばれた者として豊かな祝福と権威を意味する言葉ですが、それは来るべき真の救い主であるイエス・キリストを指し示すことになる重要なものでした。

 フィリピで看守に語った福音は「イエスを信じなさい。そうすれば救われる」というものでした。さらにテサロニケでは「メシアはイエスである」と力強く証言されたのです。