今週のメッセージ(2022/12/18)

「恐れに囚われず生きる」使徒 22:22-30

 

 パウロが同胞であるユダヤ人たちに向かって母国語のヘブライ語で弁明を始めた時、人々は静まり、彼の言葉に耳を傾けるようになりました。けれども、復活の主イエスから「わたしがあなたを異邦人のために遣わすのだ」との任命を受けたことを明言した時、人々は「異邦人」という言葉に過剰に反応してしまったのでしょう。パウロの発言を遮り、大声で「こんな男は地上から除いてしまえ。生かしてはおけない」とまたしても大騒ぎになってしまいました。

 千人隊長はパウロを兵営へと連行し、民が激怒する原因を調べるために鞭で打つよう命じたのです。その時、パウロがローマ帝国の市民であることが判明しました。そんな彼を裁判にかけることもなく鞭で打つことはローマ法によって禁じられておりました。だからでしょう。多額の金銭でローマ市民権を買い取った千人隊長はパウロの素性を確かめるために直接尋問を行ったのです。そこでパウロが生まれながらのローマ帝国の市民であることを知った兵士たちは急いでパウロから手を引き、千人隊長も彼に鞭を打てと命令したことを恐れたのでした。