今週のメッセージ(2023/1/29)

「このイエスが生きている」使徒 25 章

 

  パウロは総督フェリクスのもとで2年も幽閉されていましたが、新たに赴任したフェストゥスは裁判を再開しました。ここで繰り返し明らかにされていることは、パウロに対して重い処罰を求めるユダヤ人たちの訴えには何一つ証拠がないということでした。彼らは2年前からパウロの暗殺を計画していましたが、その陰謀はまだ継続していたのです。

 パウロは身の危険を感じていたはずですが、それ以上にローマでの宣教を志していたこともあり〔使徒 23:11〕、皇帝への上訴を求めることによってエルサレムへ身柄を送られることを阻んだのでした。

 ちょうどその頃、ヘロデ・アグリッパ2世がフェストゥスへの表敬訪問をしたことから、フェストゥスはアグリッパにパウロの件を持ち出すことになったのです。ローマ帝国の総督とその支配下にあるユダヤの統治者との会話を通して、著者ルカは使徒パウロが単なる自己弁明に終始したのではなく、イエスが生きているという福音の最も重要なメッセージを力強く証ししていたことが明らかになったのでした。