今週のメッセージ(2023/2/19)

「伝えながら、教えながら」使徒 28:15−31

 

 使徒言行録は復活の主イエス・キリストが語られた「ただ、聖霊があなたがたの上に降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となる」(1:8}という御言葉が、どのように具体的に実現しつつあるのかを示した初代教会の歴史書です。前半は主に使徒ペトロ、後半はパウロの姿を追いながら描かれています。そのパウロがエルサレムから遥か遠く離れた当時の世界の中心都市ローマに至り、皇帝のもとでの裁判を待つ間も人々に福音を語り続けていたことをもってルカは筆を置きました。

 生まれながらのローマ市民権を持っていた未決囚のパウロにはある程度の自由が与えられました。番兵の監視下でも一人暮らしが許され、来客を受け入れて人々と交わることができたのです。彼はまずローマ在住のおもだったユダヤ人たちを招いて誤解を解こうと努力しています。その後、多くのユダヤ人たちを相手に福音を語りました。その結果、イエス・キリストを信じる人もいれば、拒む人もありました。そこでパウロが引用したイザヤ 6:9-10 は全福音書でも引用された重要な聖句でした〔マタ 13:14-15,マコ 4:12,ルカ 8:10、ヨハ 12:39-40〕。パウロは丸2年間、来訪者を歓迎し、主イエス・キリストの福音を宣べ伝え、教え続けたのです。