今週のメッセージ(2023/5/28)

  「主イエスに触れる信仰」マルコ 5:21-34

 

 主イエスがゲラサ人の地方から舟で戻って来られたとき、ヤイロという人物が死に瀕している娘を助けて頂きたいと願い出ました。ここで聖書は、押し迫る群衆に囲まれながらヤイロの家へと向かう途中に起こったもう一つの出来事について記しています。

 病が何年も続き、悪化の一途をたどる苦しみはいかばかりでしょうか。けれども現れたひとりの女性は主イエスの衣に触れさえすれば癒されるとの信仰を持ち、群衆の間をかき分けて主に近づいたのです。そこで移動の歩みを止め、ご自身に触れたものは誰かとお尋ねになった主イエスの行動は、危篤のわが子の助けを願っていたヤイロにとっては気が気でない思いにしたはずです。陸路をひたすら徒歩で移動するより他になかったのですから。

 しかし、物事はヤイロの思いや願いを越えて、はるかに大きく、またそれゆえにゆっくりと、遅すぎるとさえ思えるように流れて行きました。けれども、その中で主の御心と御業が豊かに現わされていくのです。