今週のメッセージ(2023/6/11)

「石地から良い地へ」マルコ 6:1-13

 

  主は弟子たちを連れて故郷のナザレへお帰りになりました。そこには主イエスの親兄弟や親類縁者も多く、誰もが顔見知りであったはずです。けれども安息日に主イエスが御言葉をお語りになると、人々は大きな衝撃を受けました。かつてのパウロがガマリエルのもとで律法を学んだように、人々は専門的な教育を受けなければ聖書を説き明かすことなどできませんでした。ところが主イエスがそのような訓練を受けて育ったのではないことを知っていた彼らはイエスの語る知恵深い教えを聞き、さらには著しい奇跡を行っているという噂を耳にしていたこともあって、ひどく驚いたのです。

 そして故郷の人々は主イエスにつまずきました。このようにつまずく多くの人々、そしてごくわずかな人のみがいやされるだけで、主は奇跡を行うこともできないという状況、それはまさに主がマルコ 4:4-7 でお語りになった道端や石地、茨のようなものです。けれども主は、弟子たちを宣教に遣わすことによって御言葉の種まきという救いの御業を大きく展開され始めたのです。