今週のメッセージ(2023/7/16)

「母の信仰」マルコ7:24-30

 

 主イエス・キリストはイスラエルの北部であるガリラヤ中の会堂を巡り歩いて宣教されました(マルコ 1:39)。けれども今日の箇所ではティルスという隣接した外国へ行かれた時のことが記されています。その時、主は御自分の存在をだれにも知られたくないと思っておられました。けれども気づかれてしまいます。ひとりの婦人が悪霊に苦しんでいる娘を助けて欲しいと主の前に願い出て来たのです。汚れた霊による苦しみがどれ程のものなのか、私たちはマルコ 5 章に記されているゲラサ人の姿を読んで推し量ることができます。

 ゲラサ人は成人した男性でしたが、婦人の娘は幼い少女でした。そんなわが子の側を離れて、主イエスに助けを求めに行った母の思いは察するに余ります。彼女はひれ伏して主に願ったのです。ところが、主は「まず、子供たちに十分に食べさせなければならない」と、非常につれなく答えておられます。しかし、それでもめげずに食い下がった婦人の言葉を聞かれた主は、娘の癒しを断言され、帰宅を促されたのでした。この母親の謙遜と信仰から、私たちは多くのことを学ぶことができます。