今週のメッセージ(2023/9/18)

「主を受け入れて生きる」マルコ 9:33-38

 

 私たち日本人はとかく議論を苦手と感じる人が多いと言われてきました。その理由には様々なことが考えられます。古くは聖徳太子が定めたとされる十七条の憲法にも「和をもって尊しとなす」とありました。協調を重んじる気質や伝統が残っており、他者とは異なる自分の意見を表明することに躊躇する人は少なくないようです。

 さて、主イエスと弟子たちがカファルナウムの町に戻ったとき、彼らは使徒ペトロの家(1:21-29,2:1)でしばらく逗留したのでしょう。そこで主は弟子たちが道中に何を議論していたのかとお尋ねになっています。ところが、彼らは黙り込んでしまいました。それは戦わせていた議論の中身が恥ずかしいものであることを誰もが自覚していたからです。

 そこで主イエスは改めて十二弟子の全員を呼び寄せた上で、ひとりの幼子を抱き上げ、「わたしの名のためにこのような子供の一人を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしではなくて、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである」と宣言されました。

 これは、かつて主なる神が預言者ホセアに語られた言葉にも匹敵し、また通じる驚くべきものであったのです(ホセア 1:2 以下参照)。