今週のメッセージ(2023/10/1)

「主は愛された」マルコ 10:17-22

 

  主イエスのもとにひざまずき問いかけたこの人のことがマタイ 19:20 では【青年】、ルカ 18:18 では【議員】と記されています。彼は年若いけれども多くの資産を持ち、おそらく歴代の長老や祭司の家系に育ちつつ、律法を守る点で落ち度のない生き方を自認する人であったのでしょう。彼には走り寄る体力があり、ひざまずく謙虚さも見えます。そして主イエスに対し「善い先生」と呼びかけて敬意を示しました。そんな彼の質問は「何をすれば永遠の命を受け継ぐことができるのか」というものだったのです。

 主イエスは彼に対し、モーセの律法から代表的な十戒のいくつかを挙げ、「掟をあなたは知っているはずだ」と指摘しておられます。つまり、その質問の答えは彼自身が知っているはずだと言われたのです。ここからさらに続く二人の会話を読んで、皆さんはどのような感想をお持ちになられたでしょうか。結果的に、彼は悲しみつつ主イエスのもとから立ち去りましたが、主はこの人を見つめ、慈しみ、最後の言葉をお語りになりました。ほんのわずかなひと時ではあっても、主イエスは彼を深く愛されたのです。