今週のメッセージ(2023/11/26)

「愚直なまでの神の愛」マルコ 12:1-12

 

 今日の箇所は直前にある 11:28 以下で主イエスの権威について尋ねにきた祭司長や律法学者たちに対して主が語られたたとえ話です。旧約聖書には、イスラエルの民がぶどう畑にたとえられている箇所があります(イザヤ 5:1-7 参照)。

 主イエスはイザヤの預言を土台として、改めてご自身の言葉でたとえをお語りになりました。ですから、この話を聞いたユダヤの人々も、誰もがイザヤ 5 章を思い起こしていたことでしょう。イザヤの預言にはまことに厳しい裁きの言葉が綴られていました。手塩にかけて育てたぶどうは酸っぱく、何の落ち度もなく手入れを続けたその働きは徒労に終わってしまい、失望と怒りにあふれています。

 けれども、主イエスご自身のたとえ話にはイザヤの預言にはないものが織り込まれています。その違いに注目する時に、私たちは祭司長や律法学者たちとは異なる愚直なまでの神様の愛と恵みを主イエスの御言葉から受け取ることができるのです。