今週のメッセージ(2023/12/10)

「神の御前に生きる」マルコ 12:18-27

 

  十字架が目前に迫っていた主イエスには、敵対する者たちからの様々な論争が持ちかけられていました。今日の箇所に登場するサドカイ派は、神殿に仕える祭司たちを中心にした特権階級の人々です。復活を否定していた彼らは、主イエスに申命記 25:5-6 等の御言葉に基づく、いわゆる【レビラート婚】の制度を引き合いに出して論争を挑んだのでした。

 兄夫婦の間に跡継ぎがないまま夫が亡くなった場合に、その弟が兄嫁と結婚して跡継ぎを得るという制度は、洋の東西を問わず、古代社会で広く行われていたものです。

 サドカイ派の主張は極めて極端なもので、現実味の乏しいものではありましたが、古代においてはこうした極論を用いて論じ合うことは普通に行われていたとされています。

 しかし、彼らに対する主イエスのお答えは非常に手厳しく、あなたがたは聖書も神の力も知らず、大変な思い違いをしていると言われました。

 *レビラートとは夫の兄を意味するラテン語由来の言葉