今週のメッセージ(2024/2/4)

「死の闇と愛の輝き」マルコ 14:1‐11

 

 14 章からイエス・キリストが十字架へと向かう受難の物語が始まります。季節は春でした。イスラエルでは冷たい雨の続く寒い冬が終わり、花が咲き小鳥のさえずりが聴こえる命の喜びにあふれる季節です(雅歌 2:11-12 参照)。

 出エジプト記 12 章に記されている過越に由来する過越祭と除酵祭が間近に迫っていましたが、主イエスに敵対する祭司長や律法学者たちによる殺害計画は水面下で進行していたのです。彼らはイエスを捕えることで民衆の反感を買うことのないようにしようと、注意深く機会を狙っていました。

 今日の箇所では対照的な 2 人の人物の姿が描かれています。一人は女性であり、もう一人は主イエスご自身が選び、使徒として任命されていたイスカリオテのユダでした。なお、ヨハネ 12:3 によれば、この女性の名はマリアであることが分かります。2 人の行動は、それぞれ自分の本心からのものでした。一方は真摯な心で主イエスをもてなし、他方は裏切りに伴う代価を確約されて、その機会を狙うようになったのでした。