今週のメッセージ(2024/2/25)

「闇が力を振るう中で」マルコ 14:43‐72

 

 今日の説教題は並行箇所であるルカ 22:53「わたしは毎日、神殿の境内で一緒にいたのに、あなたたちはわたしに手を下さなかった。だが、今はあなたたちの時で、闇が力を振るっている」という主イエスが語られた御言葉から取られています。

 主はユダの手引きにより、イエスを捕えるためにやって来た人々に対し、このよう語られました。逮捕された主は最高法院へ連行され、裁判はその夜のうちに行われたのです。これは極めて異例なもので、祭司長、長老、律法学者たちが予めイエスを死刑にしようとの目的を持ったまさに恣意的な裁判でした。その状況は「彼らは言葉をもって人を罪に定め、正しい者を不当に押しのける」とイザヤが預言した通りのものであったと言えるでしょう〈イザヤ 29:21〉。

 多くの人々が入れ代わり立ち代わりに偽証を重ねる中で無言を貫かれた主が口を開かれたのは、大祭司からの問いかけに対するものでした。その後、使徒ペトロは呪いの言葉をもって主イエスを否定するという、まさに闇が大きな力を振るう一夜だったのです。