わたしたちの真の敵

 
 今年の夏もそろそろ終わろうとしています。夏というと、テレビ番組等で決まって登場するのがいわゆる怪談話、心霊現象話の類です。ゲストとしてこれまた決まって出演する女性たちのワーとかキャーが雰囲気を盛り上げるあの類です。この夏もそうした番組が組まれていたようです。

 お化け、幽霊の類を本気で信じている人は少ないと思います。ですから、ほとんどが半ばお遊び的番組といってもよいでしょう。

ところで、聖書の中には、そうしたお化けや幽霊とは全く別ものですが、実在し、実はわたしたちの真の敵なるサタン(悪魔)について語っています。

 イギリスの宗教改革において最も影響力のあった人物の一人にH.ラティマーという人がいました。彼はある時、「今日の英国で最も勤勉な宗教家は誰ですか?」と問われました。彼は答えました、「悪魔である。彼ほど絶えず説教し、宣伝し、勧誘してその宗旨を広め、また信者を増やしている宗教家は他にいない。」

 悪魔(サタン)が最も力こぶを入れて宣伝している宗旨、それは、悪魔・悪霊などといったものは実際には存在しないと人々に思わせることです。そのようにして自らの姿を巧みに隠しながら、人間の価値観、人間観、道徳観等を誤った方向へ導き、滅びに陥れようと日夜、暗躍しているのです。

 「わたしたちの戦いは、血肉を相手にするものではなく、支配と権威、暗闇の世界の支配者、天にいる悪の諸霊を相手にするものなのです。」

(新約聖書 エフェソの信徒への手紙6:12)