今週のメッセージ(11/1)

 

平成不況に思う

 

 松下、日立、NECといったいわゆる電機大手七社の中間決算は、全社が減益もしくは赤字となり、日本経済の高度成長を支えてきた製造業の名門企業が総崩れとなる惨状となってしまったと先日報道されていました。

 いわゆるバブルがはじけてから七年、平成不況の深刻な状態が依然続いているわけです。わたし達の教会にも電機関係の会社に勤務している方もいますので、まことに心痛む思いです。

 ところで、もしイエスさまがこのような現代にあって、あの"荒野の誘惑"に遭遇されたとしたらどうでしょう。多分サタンは同じように、あなたは神の子なのだから、この石をパンに変えよ、と誘うに違いありません。パンすなわち経済問題こそ人々の最大の課題、そして今、最もその解決が求められていると思われるからです。あなたが救主として世にデビューしようとするなら、パン(経済)問題の解決を至上課題として取り組み、人々にアピールするようにしなさい、とサタンはイエスを誘うでしょう。

 それに対して主イエスはどのように応答されるでしょうか。

 きっとやはり同じように、人はパンだけで生きるものではなく、神の言で生きるもの、と応えられ、その誘いを退けられるに違いないと思います。

苦しく辛い時ですが、案外、自分のこれまでの生き方を見つめ直し、自分の価値観や生き方をシフトするのに絶好の機会となるのかも知れません。

 

「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる。」  (新約聖書・マタイによる福音書4章4節)