今週のメッセージ(5/2)

 

聖書の最良の読み方

 

 目まぐるしく物事が移り変わっていく昨今にしては比較的長い間、いわゆる"熟女バトル"が世間を賑わしているようです。その熟女お二人のやり取りの中で、驚いたことになんと聖書のことばが引き合いに出されました。それは新約聖書のローマ人への手紙12章19節にある「復讐するは我にあり」(文語訳)ということばです。

 引用すること自体はともかくとして、その意味合いが取り違えられていて、熟女ご当人が相手に対して復讐するという意味で使われてまっていたようです。しかしそのことばの中の「われ」は神さまご自身のことで、つまり復讐はわたしのすることだから、人が勝手にそれをしてはいけないとむしろ復讐を戒める意味でいわれているわけです。となると、全く反対の意味でその熟女の方は使われてしまっていたことになります。

 一般的によく引用される聖書のことばがその文脈から離れて誤用されている例は他にもあります。

 「目には目、歯には歯」(旧約聖書・出エジプト記21章24節他)がそれです。これも相手に復讐する意味合いで引用されることが多いのですが、その本来的意味は復讐とは反対の償いの意味で神が命ぜられていることばです。損害を与えてしまった相手への償いの仕方をいっているわけです。

 何か人の揚げ足を取るような話しになってしまいましたが、聖書に多少なりとも関心を持っておられる方にはお勧めします。是非最寄りのキリスト教会に足を運ばれ、そこでの聖書の説き明かしを聴かれながら聖書をお読み下さい。それが聖書を読む最良の道です。