今週のメッセージ 99.10.3

入信して40年

 

 私事になりますが、この4日で洗礼を受けてからちょうど40年になります。ものを考え始めた中学・高校時代には、よもや自分がクリスチャンなるものになり、加えて牧師と呼ばれるものになるなどとは、夢にも思わなかったことでした。

 ものを思い始めた中学・高校時代は、当面の課題として「受験」というものがどうしても頭の中を占め、あまり広く人生とか人間について考える余裕がなかったように思います。

 しかし、高校を卒業、大学受験に失敗し、上京していわゆる浪人生活を送ることとなりました。生まれて初めて親の下を離れての一人住まいが始まり、ある種の解放と自由の中で、少し大げさに聞こえるかもしれませんが、生きるということ、そして自分の人生や未来、また人間存在といった事柄を自分なりに考えるようになりました。

そんなことと併行して、同じく上京してきた高校時代の友人でそのお兄さんが教会の牧師をしている彼との行き来が始まり、そんな関係からそのお兄さんの教会にも顔を出すようになりました。

 そこで聖書に触れ、自分でもひも解いて読むようになる中で、次第に人間、人生、世界等の意味・根源・究極といった問題に目が開かれ、また併せて自分が神の前に罪深き者であることに気づかされるに及んで、主イエス・キリストを自分の救い主として信じ従って生きる決心をしたのでした。

 高校時代、学校の屋上で神の存在を信じるという友の話しを聞きながら、思わずどこに神がいるというのだと大空を見回し、また宗教・信仰の類は弱者や老人のものと考えていた当時の自分を思うと、今、神を信じて生きている自分を時々不思議に思うことがあります。