今週のメッセージ 11.11.07

赤十字マーク論争に思う

 

 今まで赤十字のマークは白地に赤色の十字だけと思っていましたが、そうではないことを知りました。それは昨日の新聞に、ジュネーブで開かれていた赤十字国際会議において、赤十字マークについて熱い論争が繰り広げられたとある記事を見たからです。

 赤十字のマークには、よく知られている白地に赤色の十字のほかに、「赤新月」と呼ばれる、赤い三日月型のマークも用いられているとのことです。各国赤十字社は全部で176あるのだそうで、その内の30社がイスラム教国で、その使用しているマークが赤新月なのです。そして今回の論争は、まだ加盟を認められていないイスラエル赤十字社(正式名は「ダビデの赤盾社」)が加盟を申請すると共に、自分たちが用いている標章の「ダビデの星」マークを認めるよう要求したところに生じたものです。

 ではなぜイスラム教国やイスラエルの赤十字社はそのマークとしての「赤十字」を用いないで「赤新月」を使用したり、また「ダビデの星」を認めるようにと要求したりするのでしょうか。

 その答えは、「十字」というものがイエス・キリストと密接不可分だからです。そもそも磔刑の道具に過ぎなかった十字架でしたが、イエス・キリストが十字架で処刑されたことを境として、呪わしい十字架が、後に病院や薬局や安全のマークとして用いられる好ましいマークへと変わったのです。それは、キリストの十字架の死は、わたしたちを罪とその呪い故の滅びの死から贖い出して救うための犠牲の死であったからなのです。

  

「十字架の言は、滅び行く者には愚かであるが、救にあずかるわたしたちには、神の力である。」  (新約聖書・Tコリント1:18) 

 

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