今週のメッセージ(11/21)

 

「勤労感謝の日」と「収穫感謝祭」

 

 明後日の23日は「勤労感謝の日」です。小学校時代、“家族のために毎日働いているお父さんに感謝の作文を書きなさい”と言われて書いた覚えがあります。しかし今日では働いているのは必ずしもお父さんとは限りません。夫婦共働きも珍しくありませんし、離婚などによる母子家庭も増えています。

 それはともかくとして、「勤労感謝の日」について法律では、「勤労をたっとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう」日として意義付けられています。しかし実際には、法律のうたっているのとは大分かけ離れた過ごし方がなされているようです。

 これに似た日としてアメリカには「収穫感謝祭」があります。毎年11月の第4木曜日がこの日に当たっています。この日の起こりは、17世紀の初め頃、イギリスの清教徒達がメイフラワー号に乗って自由の天地を求めて新大陸に上陸、食物を得るために苦労の日々を過ごす中で、秋の最初の農作物の収穫を記念したことに始まると言われています。

 両者とも収穫の秋に祝われ、感謝するということにおいて共通しています。一見、同じような祝日に見えますが、決定的に違う点が一つあります。それはだれに対して感謝するのか、すなわち感謝の対象の違いです。「勤労感謝の日」はお父さん等人間に対して感謝するわけですが、「収穫感謝祭」の方は神に対して感謝をささげるのです。

 今の日本は、あまりにも人間の手の業のみをすべてのように考えている奢りのようなものが感じられます。大変危険なことです。

 

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