今週のメッセージ 99.12.26

愛は神から出るもの

 

 このクリスマスの時期になるとJ.H.コベルというアメリカ人宣教師夫妻とその二人の娘さんのエピソードが、思い起されます。

 太平洋戦争中のこと、日本の魂のために労しておられたコベル宣教師は平和主義者のかどで日本を追われ、フィリピンのパネイという島で、奥さんのシャルマさんを含む他の10人の宣教師と共に日本軍により斬首刑に処せられたのでした。しかし、このコベル宣教師達の死が後に日本軍人の中からクリスチャンを生むことになりました。

 戦後のこと、アメリカの捕虜収容所に収容されていた元海軍兵の一人が、敵国の捕虜である自分たちに非常に優しく親切に接してくれる美しいアメリカ人女性の行為を不思議に思い、ある時その理由を問うたところ、「わたしの両親が愛した日本人のために出来るだけのことをしたいから」というのが彼女の答えでした。なぜそのようなことが出来るのかと更に問うと、彼女は1冊の聖書を彼に手渡したというのです。このことがきっかけとなり、彼はクリスチャンとなったのです。そして更にその彼を通して、後にあの真珠湾攻撃の際の指揮官淵田大佐が信仰に導かれ、さらに彼は伝道者となってアメリカ各地を講演して回ったというのです。なんとこのやさしく親切なアメリカ人女性こそ、日本軍に斬首されたあのコベル宣教師の娘さんのマーガレットだったのです。

 このような愛こそまことの愛、そして人間から出たものではなく神から出ている愛なのです。キリストの降誕はこの神の愛が表わされた出来事、そしてこの愛の御蔭で罪人のわたし達に救いの道が開かれたのです。

 

「神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。」(新約聖書・Tヨハネ4:9)

 

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