キャノンレンズの分解と清掃
2007/02
思い立ったことがあって、キャノンのジャンク・レンズをネットで捜した。
yahoo!オークションに 35-105mm EFレンズが見つかったので入札し、2300円(送料、手数料込みで3000円未満)で落札した。
送られてきたレンズは、電気回路的には問題なく動作するが、中玉にホコリが見えた。
EFレンズの初期の製品のようで、プラスチックを多用し、少しガタのあるような作りだが、撮影には支障ないのだろう。
分解の常道は、前玉を外すこと。
最初に一番前にある押さえリング(プラスチック製)を外すのには「カニ目レンチ」が便利なのだが、レンチが無いので自作してみた。
幸いに、問題なく押えリングを外し、前玉を分離できた。
実はこの後、中玉を外すのに一苦労した。
中玉のアセンブリーはどちらかの方向へ回せば良いと見当は付けたが、ゴムアダプターでやっても頑として動かない。
二日ほど、ためつすがめつ眺め、本の他のレンズの分解例を読み返していて、「接着剤で固定されている」のでは?と気がついた。
中玉押えリングの外周部分を虫眼鏡でよく見ると、接着剤らしい部分が二箇所あるので、この接着剤を細いドライバーで削った。
中玉アセンブリー全体が回りだし、留め爪を避けて取り外せた!!
前方から覗くと側面に AFモーターや絞り動作のためのギアーなどが小さな空間に収められているのが見える。
手のとどく部分のレンズ面をレンズクリーナーで清掃する。
後ろ玉の部分はどうかと取り付け金具を外してみたのだが、
フレキ基盤にぎっしり詰まった電子回路、基板はレンズ胴の側面を通りながら前方へも伸びている。
これはこれ以上うっかり分解したら元へ戻せないとあきらめ、見える部分のレンズ面清掃に留めた。
レンズを再組み立てし、テストしたら問題なく動作するようだ。
気になっていたレンズ面のホコリは完全に清掃できたわけではないが、かなり軽度になった。
部品取りをしようと思ってジャンク品を買ったのだが、きちんと動作するようになって、惜しい気分でもある。
レンズの分解も二つ目は少し手馴れてきた感じがした。
しかし素人の作業は、あちらこちらに傷を付けてしまうので、動作は問題なくても商品価値という意味では
取り返しのつかないことをやってしまっていると思った。
売るつもりではないから、其れでいいとも言えるのだが・・・・