焼香所セーラ




 昔むかし、あるところに、セーラという女の子が住んでいました。

彼女のおとうさんは、ダイアモンド鉱山を経営していて、とてもお金持ちでした。

そして、セーラはとても幸せに暮らしていました。

ところがある日、おとうさんが突然事故で死んだのです。

セーラはとても悲しみました。

ところが、彼女に訪れた悲劇はそれだけではありませんでした。

なんと、ダイアモンド鉱山は、最近ダイアが出なくなり、大赤字だったのです。

彼女は、数十億の借金を背負うことになってしまいました。

 次の日、おとうさんのお葬式が行われました。

セーラは、この葬式で香典が集まれば、少しは借金が返せると思いました。

ところが、集まった人たちは、おとうさんが生きていたときの恩も忘れ

雀の涙ほどの香典しか出さずに、焼香だけしてとっとと帰ったのです。

セーラは耐えきれなくなって、叫びました。

「焼香するなら金をくれ!!」
						 おしまい。


注:この文章は'95年に書かれた物なので、使用されているネタがやや古いぞ気をつけろ!


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