ホミニス便り2002年5月号


 写真は2001年度の終業式の場面です。皆で輪になりながら、感想を話しあったり、ありがとうと挨拶したりしました。
 昨年度は4名の退園者があり、2002年度からは13人の利用者と共に、学んで行きます。
 利用者が少なくなったことは寂しい反面、今の「学びの質を問う」授業とは、流れが一致していることを、時々不思議に思います。
 導きを祈り続けたいと思います。
二つのビジョン 学園長 小堀俊二
 先月号では、2001年度を振り返りましたが、今回はそこから見えてくる今年度の目標をお話します。
 まず、学習指導が大幅に充実しましたが、この土台には「学園は勉強するところ」という考え方があります。特に、専門機関としてどのような勉びの場を提供できるのか、それを机上の空論ではなく、現実の形(つまり無事故での意味)として追い求めました。それは数名ではありますが利用者の大きな変容という素晴らしい結果を生み出しました。その反面、授業を運営したのは殆どが学園長一人で、それ以外の職員はそのアシスタントという、完全な分業制となってしまいました。これはこれで良いのではありますが、あまりに大変なので、少しづつ指導員達にも授業を行えるように勉強してもらいたいと考えています。その為の研修が今年度の大きな取り組みの一つです。
 さて、その様にホミニス学園で「最高に面白い学習」が行われていても、それは、それを欲する人がいて初めて価値を持ちます。利用者達は驚くべき反応(一つのグループに出席者の殆どが参加している場面は数年前には想像できません)を示してくれましたが、親御さん達は、一年に4人の退園者が象徴するように芳しいものではありませんでした。私たちの施設が税金で運営されている以上、納税者に必要とされる施設であるべきなのは疑う余地はありません。誰の判断で学園に通うのかを今更ここでは話しませんが、納税者でもあり現実的に決定権を持っている人たちの価値観と、ホミニス学園のずれは、施設の存在理由に関る事柄です。
 理想を追い求めながらも現実に顕在しているニードとの関係。そして潜在的なニード。これらのバランスをとっていくことも、ぼちぼち必要かなと思います。
苦情解決係からのお知らせ
 ホミニス学園を利用していて、納得が行かなかったり、直接言いにくい要望があるときは、第三者委員または下記機関までご連絡下さい。
 今年度の第三者委員は、下記の通り、戸塚教会の尾毛牧師1名です。これまでの茅ヶ崎養護学校岡田先生のご奉仕に感謝いたします。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会 尾毛佳靖子牧師 (受け付け、及び苦情報告受理)(045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会(045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」(045-312-1121)

今月の苦情
利用者から次の苦情(要望)を受けました。
*食事の量が多い。
 ホミニス学園の給食は、予めアンケートにおり提供する量に合意を得ています。それを前提に、その日ごとに調整することを本人と保護者に説明し、同意を得ました。
 今回の苦情はとても大切なことを示唆しています。昼食の量は神経質な程の管理をしていますが、それは、ある利用者の昼食の量と内容を、保護者の明確な同意を得ず変更したところ、それが苦情となり退園にまで発展した苦い経験があるからです。
 しかし、利用者の支援が「後で四の五の言われない為の約束」ではなく、生きた人間同士のその日その時毎のものであるという、当然の事を再確認させられました。

質問コーナー 
Q どうしても自分の子どもに、あれこれと指示をしてしまうのですが。(保護者Aさん)
A 無理に指示を我慢することはありません。生活を営むには本人の意思を犠牲にせざるを得ないこともあり得ますし、保護者の方の都合は十分な理由になります。大切なのは本人は何を望んでおり、何のために指示をせざるを得ないのか、を自覚していることと、可能な限りの説明を行うことです。
空飛ぶ!誰も乗り遅れないバス 
 始業式に来られた方は御覧になったと思いますが、創作の時間に作っていた「誰も乗り遅れないバス」が完成し、カーテンレールから吊るして展示されています。
 この変な題名は、能力主義への反発です。これまでに「経済効果を生まない人」は切り捨てられてきました。その社会通念への反発なのです。ホミニス学園は、どんな人でもありのままの姿で受け入れられることが理念です。それを乗り物に例えオブジェにしました。
 園生に壊されない為に高いところに飾りましたが、その絵柄がとてもスピード感溢れることに驚きました。自分ではもの凄くゆっくり運転しているつもりなのですが、以外と空間をワープするような力に支えられているのかもしれません。

「2002年度始業式」
 皆で輪になりながら、今年度の豊富を話しあったり、歌を歌ったりして過ごしました。落ち着いた雰囲気で、良いスタートを切れたと思います。

加藤先生ありがとう
〜〜退職のお知らせ〜〜 学園長 小堀俊二
 加藤真智子生活指導員が4月末を以て退職します。昨年9月の着任以来、元来の優しい性格から園生達に愛され、真摯に学ぶ姿勢と優れた傾聴力から、職員からは期待と信頼を受けてきました。体調を崩されましたが、早い回復と神様からの導きをお祈りします。

〜〜〜〜〜リレーエッセイ〜〜〜〜〜
「ホミニス学園」 指導員 竹田朝子
 はじめまして。私は今年の4月1日からホミニス学園で生活指導員としてお世話になります竹田朝子です。ホミニスに来て驚いた事はたくさんあります。まず最初に「言葉の授業」や「数字の授業」がある事に新鮮さをおぼえました。私が学生時代に実習やボランティアなどで行った幾つかの施設にそのようなところは一つもありませんでした。
 そして、常に音楽と共存しているという点です。そう言われても、実際にホミニスの授業を見たことがない人はあまりピンとこないかもしれません。音を奏でてそれに耳を傾ける事によって一体感を感じました。抽象的かもしれませんが、私はホミニスに来て人間の奥深さを考えさせられた気がします。こういう書き方をすると「けっこう堅苦しい施設なのかな!?」と思う方もいるかもしれませんが、是非気軽に見学に来てください。

ホミニス学習指導要領
 3月号でお知らせしましたが、ホミニスの学習の価値観や方法論を整理する仕事をしています。既にインターネットの掲示板を使って日々の内容は公開されていますが、ここまでの所で気付いたことがあります。それは、指導要領とはエチュード(練習曲)と同じだということです。言い方を変えると、音楽が持つ要素を分解し、特定の意図をもって再構成したものです。普通のエチュードは勿論音楽の範疇にありますが、それがホミニスの場合は、身体動作、絵画、文字、など色々な要素が加わっている、ということなのです。
 最終的には生活と音楽は同じ、というのが私の持論ですが、それを学びの場面で、より具体的に考えていきたいとおもっています。また、日々、一緒に勉強してくれる利用者と職員に感謝します。
5月の予定
  1日 体重測定
  7日 開園記念日
  8日 防災訓練
 18日 学園祭
 20日 振替休日
 30日 誕生会
6月の予定
  3日 体重測定
 12日 防災訓練
 13日 バス旅行
 27日 誕生会

5月の歌 賛美歌第2編195番

キリストにはかえられません、

世の宝もまた富も、

このおかたがわたしに

代わって死んだゆえです。

世の楽しみよ、去れ、

世のよまれよ、行け。

キリストにはかえられません、

世のなにものも。


 フォークソング調の易しいメロディと、強烈な信仰心を表す歌詞の対比が、とても独特な雰囲気を醸し出しています。私達も、自分の十字架を負いつつ、キリストの御足跡に従いたく、祈り願います。
5タラントの会より
 5タラントの会(旧ボランティアグループ)では、4月27日に勉強会を行います。今回のテーマは、ロジャースの人間尊重の心理学と聖書です。職員との懇談も可能です。どなたでもご参加下さい。
 場所:ホミニス学園
 時間:10時から12時
 持ち物:特にありません。
ホミニスに集まろう
 ホミニス学園はボランティアを常時募集しています。見学も大歓迎。希望される方は、お気軽にホミニス学園まで御連絡ください。
学園祭のお知らせ
 5月18日(土曜日)は学園祭です。今年度の学園祭は公開授業が中心になります。
*プログラムは以下の通りです。
 10時00分:開会式
 10時30分:学習指導
 11時20分:音楽指導
 12時40分:閉会式

*送迎時間(帰りのみ)が変更になりますのでご注意下さい。

 学園出発(13時) 鶴ケ台(13時20分)
 市役所(13時40分)

*20日は代休になります。ご注意下さい。
編集後記
 新人さんを迎え、ホミニスにも新しい春の風が吹いています。また、多くの見学者や実習生を迎え入れ、自分が新人だった頃を懐かしく思いだしています。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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