ホミニス便り2003年4月号



手作りの段ボール製楽器を持って勢ぞろい


「4年間の任期を通じて」 学園長 小堀俊二

 私が学園長に就任し、3月末で2度目の任期満了となります。今回はこの4年間を振り返ってみたいと思います。
 ある意味では古き良き時代だった就任当初と現在で極めて異なる点は、責任の所在の明確化と、施設運営の目的の変化です。
 現在、流行り言葉のようにリスクマネジメントや苦情解決が叫ばれ、事故を如何に防ぐか、具体的な対応につなげるには、また、裁判で敗訴しないためにはどうしたら良いか、等、以前には考えもしなかった角度からの論議がされています。諦めにも似た曖昧さの中で、いつ起こるか分からない事故に怯えていた以前と比べると、明確な見積もり、当事者への説明、具体的な対応方法の検討等の積み重ねから、より安心して活動が出来ています。施設利用者への利益に繋がっていることは言うまでもありませんが、全体的に窮屈な印象も否めません。施設が鍵だらけになりましたし、時として安全と面白さは反比例するからです。
 もう一つの施設の運営の目的についてはは、措置制度から契約制度への転換が象徴するように、生活の主体が本人や当事者であることが明確化してきました。正に専門家中心の福祉から当事者中心へ、また、障害に対する理解は、「治療の対象」から「支援が必要となる個性」へと変化しました。総じて言うならば、それまでの本人に治療的アプローチをして健常者に近付けることから、本人に変容を求める事なく社会参加できるための支援をすることが施設の職務となったのです。
 勿論、これらの背景には「脱施設化」という大きな流れがあった訳ですが、通所施設という地域生活だとも地域生活で無いとも言える何とも中途半端な存在のホミニス学園は、前述の類いのことは勿論、施設の存在理由まで掘り下げた「葛藤」が続きました。その中で、ホミニス学園オリジナルの「音楽」と「聖書」をキーポイントにした教育手法の少なくとも方向性が定着したことは、大変喜ぶべきことです。揺るがない土台の上に運営されている安心感を強く覚えます。


〜〜リレーエッセイ〜〜
「学び」主任指導員:吉永 暁子

 前回、消化不良についてお話をさせて頂きました。消化不良の儘ではありますが、「一つづつ」「ゆっくり」「丁寧に」という言葉を学びました。
 それは、ある利用者の方との関わりの中や音楽の勉強を通して教えてもらいました。学びを基に利用者の方やコミュニケ−ションというものを振り返っています。色々と後から後から私の欠点が見えてきます。いかに何も聴いていないかと痛感します。
 しかし、その欠点のままでありつつも、それを直せと強制されることはありません。直さなくても良いということではありませんが、その欠点に気付き、自分を知り、それを基に利用者の方に関わって欲しいと言われているように思います。
 ハッとさせられます。相手への関心や気掛かりを思いやりと言う言葉で実感します。そして、何度も何度も見放すことなく私に助言を与え続けてくれるホミニス学園に感謝致します。これからも学びを大切に一つづ、ゆっくり、丁寧に学びたいと思います。



「ついにCDになりました」学園長 小堀俊二

 2月27日の音楽の授業は大変盛り上がり、録音もしてあったことからCDとして保存することにしました。  学園に着任して依頼、目標としていたことが、また一つ達成でき、とても嬉しいです。インターネットでも一部公開していますので、お聴きになって下さい。ホームページは検索すれば簡単に見つかります。


差別と同化 5タラントの会報告(2月21日) 学園長 小堀俊二

 1903年に大阪で行われた内国勧業博覧会の会場近くに「学術人類館」という見せ物小屋がありました。そこでは沖縄人、アイヌ人、台湾の先住民族らが見せ物にされました。そして、当時の沖縄の新聞は、「沖縄人と他の人種を一緒にするな」と他民族を差別し本土と同化しようとしました。
 障害福祉に限らず、あらゆる分野で少数者であることは、生き辛いだけでなく差別する側へ同化せざるを得ない程の抑圧を受けます。当日のディスカッションの中からは、「集団心理」「無知からの恐怖故の差別」「危機状態における迎合」などの意見が出されましたが、それらの中から、「人間が本来持っている改め難い体質」と「次世代に向けた取り組む方向」が見えてきました。
 この勉強を通して、ある事が思い出されました。「施設設立に伴う住民による反対運動」です。次世代に向けて差別を継承してはならないと思います。

5タラントの会

 キリスト教主義の勉強会、懇談会を毎月最終土曜日に行っています。場所はホミニス学園、時間は10時からです。どなたでも参加できますのでお気軽にどうぞ。3月は29日午前10時から12時です。


〜〜今月の苦情&ヒヤリハット〜〜 

利用者の方から以下の要望を戴きました。
*給食のそばに七味を入れたい。

*本来、調味料はテーブルに並んでいるのが自然なのですが、量を調整できないことやこだわりなどの都合で、置く事が出来ません。希望する利用者には個別に厨房で味付けしています。

*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)


〜〜出張報告〜〜

スーパーバイザー研修(2月22日) 主任指導員:吉永 暁子
 今回は、傾聴をするとはいかなる事かということ、そして、自己とは何かということを勉強しました。
 人間とは、関係存在であり、その瞬間の自分には2度と会えないよって、その時、その瞬間の話に耳を傾ける、その時、その瞬間の自己を聴くということを学びました。
 時間は止まることなく進み、その一瞬一瞬を本当に大切にしなければ行けないと思いました。 

東やまた工房施設見学(2月25日) 生活指導員:竹田朝子
 自閉症の方の専門施設、東やまた工房に施設見学に行ってきました。そこで勉強してきたのは、「相手の方を知る」ということでした。
 自閉症という一つの特性を持っている方に対して彼等が何を苦手として、どのような時に戸惑いを感じ、混乱をしてしまうのか、私たちの価値観で物事を捕らえるのでなく、相手の内的な世界から考え、周りの環境に対してどういった反応を感じるのか理解していこうという事でした。
 またトップダウン方式という、日常生活の中で出来ないことを出来るようにするのでなく、ご本人はそのままの状態で周りの環境を変えていき、自閉症の方が生活を送りやすく整備していこうという取り組みがされていました。
 見学を通して強く感じたのが自身の知識の乏しさと、勉強不足です。自分の考えや価値観当たり前だと思わずに、相手の方が私たちや、周りの環境に対してどのような気持ちを抱いているのかもっと知っていきたいと思いました。




4月の予定

6日まで春休み
7日 始業式(半日)
9日 防災訓練


5月の予定

14日 防災訓練
16日 学園祭
   内科検診(日程未定)
 休日や春休みなど、利用者の預かりが必要な場合は、お気軽に申し出て下さい。また福祉相談なども受け付けております。全て無料です。


4月の歌 賛美歌361番

主にありてぞ 我は生くる

我主に、主我に ありてやすし

主にありてぞ 我死なばや

主にある死こそは 命なれば


〜〜ホミニスに集まろう〜〜

 ホミニス学園では、見学、福祉相談、ボランティアなど、随時受け入れています。お気軽に御連絡下さい。



CDの試聴会(3月3日)

編集後記

 着任して以来の目標であったCDの制作が叶い、山場を乗り越えたような心境です。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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