ホミニス便り2003年7月号



「授業のルーツ」 学園長 小堀俊二

 今月は私の思い出話を聴いて下さい。御承知の様に私は施設勤務をする前はミュージシャンでした。ジャズミュージシャンの伴奏をしたり、コマーシャルの音楽を演奏したり、またテレビやラジオに出演したこともあります。そして、音楽のキャリアを語る上で抜かすことができないのが、ストリートミュージシャンの経験です。何故なら、この体験が私が今行っているホミニスの授業のルーツなのだからです。
 ミュージシャンだった頃のある時期、仕事が極端に少なくなったのをきっかけに、友人と路上演奏を始めました。お店で演奏するにもお客を呼ぶのが面倒だし、ギャラもそれほどは期待出来ません。それなら通行人を相手にやってみようと思ったのです。機械が得意な私は自作のアンプを片手に、夜な夜な街にくり出し演奏しました。
 路上で演奏するまで、私は自分の事をベースが上手だと思っていました。プロとしてのキャリアは十代からあったし、有名な演奏家とも共演したこともあったからです。しかし、そんなプライドは通行人の反応により、一晩で粉々に砕けました。何故なら、誰一人立ち止まらないからです。いぶかし気に遠くから眺める人はいても、近くに来て演奏を聴き、帽子にお金を入れる人は少なくとも最初は誰も居ませんでした。私は音を通じて「目的があって歩いている人を立ち止まらせる」だけの説得力のある演奏が出来ないことを、素通りする通行人から痛烈に学びました。
 そして私はそれまで以上に練習しました。エレキベースという独奏には不向きの楽器を使って、通行人の顔をどうしたらこちらを向かせることができるのか。そしてその練習は路上演奏の場では大きく花を咲かせることはありませんでしたが、それからの音楽観、人生観には決定的な影響を与えました。一言でいうならば、「小手先のパフォーマンス」では人の心は動かないことを学んだのです。
 如何に利用者が楽しむ授業をするか。職員に説明するときに、どうしてもこのエピソードを私は熱く語ってしまうのです。


〜〜リレーエッセイ〜〜
「自己像」生活指導員:竹田朝子

 現在アシスタント論というテ−マで、アシスタントとは一体何をするべきなのか、毎日の授業風景をビデオにとり、指導員がどの様な姿勢で授業に取り組んでいるのか振り返っています。
 そこで毎日驚かされることがあります。例えば音楽の授業で打楽器を叩くという指示を出されたもののテンポがあっていない、それに気が付いていない自分。「自分はこんなに姿勢が悪かったんだ」と思うこともあり、利用者の方に無意識の内に失礼な態度を取っている自分など、そこには恥ずかしい位にありのままの自分が写し出されています。
 援助者は常に自己像を振り返る必要があるという意味をストレ−トに実感させられています。
 そんな自分を見て悲嘆にくれるのでなく、そこでの気付き、反省を前向きに受け止めていきたいと思います。


薬の管理不備に関するお詫びとお願い 学園長 小堀俊二

 ヒヤリハットのコーナーにも書きましたが、お預かりしている薬の管理、服用の支援に不備が見つかりました。御迷惑をおかけして大変申し訳ありませんでした。当事者の御家族には不備が見つかった段階で指導記録にてお知らせし、現在、薬の管理に関する点検を全力をあげて行っています。
 今回、特に着眼しているのはお預かりする段階での確認です。確認事項は、薬自体の数と種類の検品、保存期限、保存方法(温度)、服薬方法、服薬注意事項、緊急連絡先です。現在、預かり簿の再点検の最中ですが、確認させて頂くこともあると思いますので、御協力をよろしくお願いします。
 また、お預かりしているお薬について、種類、服薬回数など変更があった場合は、誤服用を避ける為に速やかに御連絡下さい。


~~5タラントの会報告(5月31日)~~
「アシスタントとしてのビジョン」生活指導員 竹田朝子

 今回の5タラントの会は「アシスタント論、施設職員の自己決定」というテ−マに基づき、KJ法というカードで分類された表を用いたディスカッションを進めていきました。ホミニス学園では独自の音楽の授業などがあり、その中で指導員2名はリ−ダ−をアシストする役割を担っています。
 その「アシストする上で一体何が難しいか?」と、考えることから始まり、話し合いは角度を変えて、アシスタントには「1、リ−ダ−の意志の延長線上にあるものである」また、それとは相反して「2、リ−ダ−の意志に反してでもするべきことがあるのでは?」と、2つの種類があるという方向へ展開されました。
 ただ、やみくもにアシスタントのこういうところが駄目なんだと欠点を探し出すだけでなく、自分たち指導員は一体どうしたいのか、理想を見つけ、追うという新たな側面が見えてきました。  今回のディスカッションを通して、今までのやや切迫感にかられるような状況から新しい世界が開けてきたような感じがしました。また同時に、自分たちはどういう理想を持っているのかを問われてくる時が来たのだと思いました。次回は先に述べた2のリ−ダ−の意志に反してでもするべきこと、日々の歩みにおいてリ−ダ−との関係性にポイントをおいて話し合いを進めていきたいと思います。

5タラントの会

 5タラントの会では、毎月最終土曜日に、懇談会、勉強会を行っています。7月は26日です。時間は10時から12時で、場所はホミニス学園です。どなたでも参加できます。


〜〜今月の苦情&ヒヤリハット〜〜 


*薬の支援が適切に受けられなかった。

*薬の保存方法や使い方が間違ったまま服薬されました。対応として保護者からの引き継ぎから服薬までの管理方法を再検討しました。また、確認作業の中で新たに服薬方法の誤りが見つかったケースもありました。
 今後、薬をお預かりする段階で確認する事項をチェックリスト形式で作成し用いることとしました。また、今回の服薬のミスは掛かり付けの医師に連絡したところ、問題はないとの返答を得たことを申し添えます。

苦情解決委員会責任者 小堀俊二


*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)



7月の予定

9日 防災訓練
10日 陶芸&バイキング大会
*どなたでも参加出来ます。陶芸に興味がある方、是非、いらして下さい。連絡は特にいりません。

8月の予定

9~17日 夏休み
6日 防災訓練

 夏休みの利用者の預かりなど、気軽に御相談下さい。
 見学、ボランティア、福祉相談など、随時受け付けております。

7月の歌 賛美歌30番

あさかぜしずかにふきて

小鳥もめさむるとき

きよけき朝よりきよく

うかぶは神のおもい


〜〜ホミニスに集まろう〜〜

 ホミニス学園では、見学、福祉相談、ボランティアなど、随時受け入れています。お気軽に御連絡下さい。




編集後記

 新しく取り組み始めた「アシスタント論」の研究は、面白くなりそうな予感がします。何故なら、これはメビウスの輪の様に、どちらがアシスタントかと定義付けることが出来ないことに気付いたからです。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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