ホミニス便り2003年9月号



「触れ合うこと」 学園長 小堀俊二

 ホミニス学園では、「共同表出」と呼んでいる書道の手取り法のような方法を用いて、様々な授業を行っています。文字を書くにしろ絵画や工作など、どのような活動でも応用が効きます。黒板に絵を描く時、チョークを持つのは指導者で学習者はその手、腕、時には肩に手を乗せます。そしてお互いの息づかい、力の入れ方を感じながら、時に指導者がリードし、また時には学習者がそれに意思表示を加え、「合奏するように」共同で表現します。
 この方法の最大のメリットは、学習者がその場面に参加するのに、能力が全く問われないということです。求められるのは指導者の方に手を乗せることだけです。そして場面を共有し、共に学ぶ実感を味わうのです。何かが出来るようにスキルアップするのも大切ですが、このような触れ合いに満ちた瞬間も、それはそれで人生の大切な1ページではないでしょうか。
 この指導方法の土台には、「相手の変容を望まないこと」即ち「無条件の受容」があります。相手のありのままを受け入れ、一緒に学ぶこと、一緒に笑う事、嘆く事、泣く事、そして響きあう事。これが私達が目指す学びです。そして変容を望まないが故に、利用者の何人かは驚異的な変容を示してくれるのです。
 ここまでお話ししたようなホミニスで行っている方法を、別の平易な言葉で表すならば「スキンシップ」と呼ぶのかも知れません。触れ合う事は対人関係において乳幼児からターミナルケアに至るまでの、疑うべくもない黄金のルールです。
 皆さんは、誰かと触れ合っていますか。そして響きあっていますか。


「話を聴かれた体験」生活指導員:竹田朝子

 最近私は仕事をする上での悩みを上司に聞いて頂くという体験をしました。その体験がとても印象的だったのでここに書かせて頂きたいと思います。
 その悩みを話さずには居ても立ってもいられないと共に、私はどこかで疑心暗鬼でした。それは「話をした所でこの状況が変わるのだろうか?」という疑いの気持ちです。
 カウンセラ−の上司は私の話を真剣に聴いてくれました。一体私は何で困っているのだろうか?というとりとめのない気持ちを抱えていたのですが、カウンセリングが終わる頃には、その混乱に満ちた訴えが一つ一つ整理され、「ああ、私は今こんな状況なんだ」と、自分を客観的に見つめ直していました。 このカウンセリングを受ける前と、その後の気持ちの変化に驚きを覚えずにいられませんでした。この確かに感じた「実感」は本当に貴重なものだと思いました。私は今現在カウンセリングを勉強中ですが、この「話を聴かれた体験」を忘れずにこれから歩んでいきたいと思います。


〜〜〜質問コーナー〜〜〜
「実習生のアンケートから」学園長 小堀俊二

 今年度は教員免許取得に関わる介護等体験の実習生を24名受け入れます。その何人かは既に実習を終えていますが、最終日に書いてもらうアンケートから幾つかを紹介します。

・実際に利用者と関わることではなく論文作成が中心となっているので意外だった。
・キリスト教主義の運営に不安があったが、何ら強制されないことに気付き、むしろ自らの偏見に気付かされた。
・いつも音楽が関わっていて良い。
・音楽や工芸を各自の意思にもとづいたとても自由な雰囲気で行っているので驚いた。このスタイルに希望と可能性を感じる。
・音楽を土台とした教育はとても和やかな雰囲気だった。
・テーブルの角などに保護材が設置されており、整備が行き届いている。



~~5タラントの会報告(7月26日)~~

「苦しみについて」 主任指導員 吉永暁子
 人は誰でも、苦しみを抱えていると思います。では、私達はその苦しみとどの様に向き合っているでしょうか。
 苦しみに意味を見いだすこと、自分中心ではなくすこと、自分自身への糧となる信念を持つことが大切です。
 9.11のテロで弟を亡くされた方は、「怒りのエレルギ−をどの様に使うかは自分に選択肢がある」と、そして、マザ−・テレサは、「貧しい人の一人一人は、キリストその人である」と話しています。
 この信念を聴いて、私には何が出来のるかと考えた時、ホミニス学びの土台である「傾聴」に辿り着きます。全ての原点がここにあると思います。

5タラントの会

 キリスト教主義のボランティアグループ、5タラントの会では、毎週土曜日に、勉強会、音楽教室、懇談会、その他の活動を行っています。また、休日や夜間の利用者預かり、福祉相談なども行っています。


〜〜今月の苦情〜〜 

*送迎車にバックブザーが装着されていない。

 上記の指摘を保護者から受けました。安全管理上必要であると判断し、装着することとしました。また、同じ指摘を以前受けており、それは責任者に報告されていませんでした。それについて、申し出た保護者に謝罪しました。

苦情解決委員会責任者 小堀俊二


*施設を利用していて疑問に思うこと、要望などお気軽にお話し下さい。また、苦情、要望など、直接申し出難い場合は、以下の窓口を御利用下さい。
・第三者委員
  日本キリスト教団戸塚教会
  尾毛佳靖子牧師 (045-881-3416)
・福祉サービス運営適正化委員会 (045-317-2200)
・権利擁護センター「アシスト」 (045-312-1121)




9月の予定

10日 防災訓練
   歯科講習会
18日 お楽しみ会
25日 誕生会


10月の予定

8日 防災訓練
14〜17日 授業参観
28.29 内科検診(高橋医院にて)
30日 誕生会

 休日や夜間の利用者の預かり、福祉相談など、お気軽に申し出て下さい。全て無料です。


9月の歌 賛美歌342番

主よ主の愛をば いかにほめまつらん

うたうとすれども 言の葉しらぬ身

あめなるみうたを わが口にたまえ


〜〜ホミニスに集まろう〜〜

 ホミニス学園では、見学、福祉相談、ボランティアなど、随時受け入れています。お気軽に御連絡下さい。




編集後記

 今年度は大学から24名の実習生を迎えます。その休む間のない研修を担当しながら、本人の取り組み意志の確認、目標設定、カウンセリングを、どれだけスピーディーに行えるか、正に鍛えられる思いです。(小堀)


発行:社会福祉法人ホミニス会ホミニス学園
電話 0467-53-2980 ファックス 0467-52-4160

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